心不全

心不全とは心臓の機能が悪いため息切れやむくみがおこり、だんだん悪くなって生命を縮める病気です。高血圧や糖尿病などの生活習慣病から、やがて心筋梗塞や心筋症、弁膜症などの心臓病を引き起こして心不全となります。

心不全は治りますか?

心不全は薬の治療などで症状は安定することが多いですが、完全に治ったわけではありません。再び悪化させないように内服をしっかりしたり、塩分を控えたりして心不全とうまく付き合っていくことが重要です。

心不全の症状にはどんなものがありますか?

心臓からうまく血液が送りだせないため、体のいろいろなところに水がたまってしまいます。むくみや体重の増加が起こったり、胸に水がたまることで呼吸がしにくくなり、動くと息が上がる、夜に咳がでる、横になると苦しくなるなどの症状がでます。また全身に血液が行き届きにくくなるために手足が冷えたり、血圧が低くなったり、疲れやすくなったりします。

心不全を悪化させないために自宅でできることはなんですか?

心不全の悪化のサインに早めに気づくことが大事です。息切れやむくみなどのチェックもそうですが、体重が急に増えてきたりすることもあり、毎日体重を測定することは大事です。塩分、水分のとりすぎや、お薬の飲み忘れなども悪化の原因となります。血圧が高くなってくると心不全は悪くなりやすいので、毎日の血圧測定も重要です。風邪をきっかけに悪くなることもありますので手洗い、うがいはしっかりしてください。もちろん喫煙やお酒の飲みすぎもよくありません。

心不全の検査にはどのようなものがありますか?

●胸部X線(レントゲン)…心臓の大きさを見ることができます。また心不全になると肺に水がたまって、息が苦しくなりますので肺の評価も行えます。※

●心電図…心臓から出る電気信号を記録します。不整脈や心筋梗塞、高血圧の影響など様々な変化をとらえることができます。※

●BNP(血液検査)…心臓に負担がかかると分泌されるホルモンです。診断や治療効果の判定に用いられます。患者さんによって落ち着いていても高値が続くこともありますが、ほかの検査とあわせて総合的に判断します。※

●そのほかの一般血液検査…貧血があると心不全が悪くなりやすいですし、心臓が悪いために肝臓や腎臓にも水がたまって数値が悪くなることがあります。

●心エコー検査…超音波で心臓の動きや大きさ、弁膜症がないかなどを調べます。治療効果の判定にも有効です。※

●体組成計…体に微弱な電流を流すことで体の水分量を測定できます。心不全の状態が悪いと水分量が多くなります。※

 ※印はみつまクリニックでは院内検査が可能です。